連結初年度の処理3【連結精算表の作成】

問題

P社は×1年3月31日にS社の発行済み株式の70%を¥50,000で取得し、S社を支配した。以下に示す当期(×0年4月1日~×1年3月31日)の連結精算表の①~⑦に入る適当な金額を答えなさい。なお、連結精算表の( )内の金額は貸方の金額を表している。

目標タイム 6分

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解答

250,000
1,000
80,000
80,000
30,000
40,000
21,000

解説

連結精算表の記載は次のようになります。なお、当期末にS社の支配を獲得しているため、連結損益計算書や連結株主資本等変動計算書を作成する必要はありません。

MEMO

おそらく試験では「修正・消去」欄は採点の対象外と思われますので、「連結財務諸表」欄の金額があっていればOKです。

連結精算表の作成は次の手順で行います。

①まず、連結修正仕訳を考えます。

借方金額貸方金額
資本金35,000S社株式50,000
資本剰余金20,000非支配株主持分21,000
利益剰余金15,000
のれん1,000

のれん:S社株式¥50,000ー子会社の純資産(¥35,000+¥20,000+¥15,000)×親会社持分割合(70%)=¥1,000

非支配株主持分:子会社の純資産(¥35,000+¥20,000+¥15,000)×非支配株主持分割合(30%)=¥21,000

②次に、連結修正仕訳を連結精算表の「修正・消去」欄に書き写していきます。借方の金額は「借方」欄に、貸方の金額は「貸方」欄にそのまま記入していけばいいだけです。

③最後に、P社とS社の個別貸借対照表の金額を合算したうえで、「修正・消去」欄の金額を加減してから「連結財務諸表」欄にその金額を記入します。

MEMO

資産の科目は借方の金額をプラス、貸方の金額をマイナスし、負債と純資産の科目は借方の金額をマイナス、貸方の金額をプラスします。