経過勘定項目に関する問題4

問題

次の資料に基づいて、受取家賃勘定および未収家賃勘定の記入を行いなさい。なお、会計期間は×8年4月1日から×9年3月31日までの1年間である。

目標タイム 4分30秒

00:00

【資料】受取家賃は所有する建物の一部の賃貸によるものであり、毎年5月末と11月末に半年分(¥600,000)を後払い(普通預金口座への入金)で受け取る契約である。

受取家賃

×8.4/1 ×8.5/31
×9.3/31 ×8.11/30
×9.3/31

未収家賃

×8.4/1 ×8.4/1
×9.3/31 ×9.3/31




解答

受取家賃

×8.4/1未収家賃400,000×8.5/31普通預金600,000
×9.3/31損益1,200,000×8.11/30普通預金600,000
×9.3/31未収家賃400,000
1,600,0001,600,000

未収家賃

×8.4/1前期繰越400,000×8.4/1受取家賃400,000
×9.3/31受取家賃400,000×9.3/31次期繰越400,000
800,000800,000

解説

期首再振替仕訳

前期末において、経過分の4か月分(×7年12月1日~×8年3月31日)の受取家賃が未収となっているので、次のように見越計上をしています。

借方金額貸方金額
未収家賃400,000受取家賃400,000
前期末の仕訳
MEMO1

半年分で¥600,000なので、1か月あたり¥100,000です。

MEMO2

未収家賃(未収収益)は資産の科目なので前期繰越(期首残高)は借方に生じます。

当期首には、前期末に行ったこの仕訳について再振替仕訳を行います。

借方金額貸方金額
受取家賃400,000未収家賃400,000

期中取引

家賃を受け取ったとき(5月31日と11月30日)はそれぞれ次のような仕訳を行います。

借方金額貸方金額
普通預金600,000受取家賃600,000

5月末受取時の受取家賃勘定はこのようになっています。再振替分が借方にあるため、当期に属する2か月分の金額が残るわけです。

決算整理仕訳

当期末において、経過分の4か月分(×8年12月1日~×9年3月31日)の受取家賃が未収となっているので、次のように見越計上をします。

借方金額貸方金額
未収家賃400,000受取家賃400,000

4か月分の受取家賃の未収を見越計上することで、受取家賃勘定は当期に属する12か月分の金額となります。

損益振替・帳簿の締め切り

受取家賃は収益なので、これを損益勘定の貸方に振り替えます。

借方金額貸方金額
受取家賃1,200,000損益1,200,000

資産の項目である未収家賃は「次期繰越」および残高を記入して締め切ります。資産の項目は借方に差額が出るので、貸借を一致させるために「次期繰越」は貸方に記入します。

「前期繰越」および残高は、「次期繰越」と記入した反対側(借方)に記入します。

分からなかった人は復習