製造間接費の実際配賦と予定配賦に関する問題

問題

当工場では、当月から高級家具の受注生産を行っており、製品原価の計算には実際個別原価計算を採用している。次の資料にもとづいて、以下の問いに答えなさい。

目標タイム 13分

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【資料】

1.当月における材料の実際消費量および直接作業時間

 #100#200#300
直接材料消費量3,000kg6,000kg5,500kg
直接作業時間250時間500時間400時間

2.材料の予定価格は¥600/kg、直接工の予定賃率¥1,000/時間である。

3.製造間接費は直接作業時間を基準として、実際発生額¥1,380,000を各製造指図書へ配賦している。


【問1】以下の原価計算表(単位:円)を完成させなさい。

#100#200#300
直接材料費
直接労務費
製造間接費
合計

【問2】仮に、製造間接費を予定配賦した場合の原価計算表を完成させなさい。製造間接費は公式法変動予算として設定し、年間基準操業度における製造間接費予算額は¥16,800,000(うち、固定費予算額¥7,500,000)、年間基準操業度は15,000直接作業時間とする。

#100#200#300
直接材料費
直接労務費
製造間接費
合計

【問3】製造間接費を公式法変動予算として設定した場合、製造間接費配賦差異を計算し、さらにそれを予算差異と操業度差異に分析しなさい。なお、有利差異か不利差異かも答えること。

製造間接費配賦差異 差異
予算差異 差異
操業度差異差異




解答

#100#200#300
直接材料費1,800,0003,600,0003,300,000
直接労務費250,000500,000400,000
製造間接費300,000600,000480,000
合計2,350,0004,700,0004,180,000

解説

直接材料費

直接材料費は、材料の予定価格¥600/kgに各製造指図書の直接材料消費量を掛けて計算します。

#100:¥600/kg×3,000kg=¥1,800,000

#200:¥600/kg×6,000kg=¥3,600,000

#300:¥600/kg×5,500kg=¥3,300,000

直接労務費

直接労務費は、直接工の予定賃率¥1,000/時間に各製造指図書の直接作業時間を掛けて計算します。

#100:¥1,000/時間×250時間=¥250,000

#200:¥1,000/時間×500時間=¥500,000

#300:¥1,000/時間×400時間=¥400,000

製造間接費

資料3より、製造間接費は直接作業時間を基準として実際配賦します。

実際配賦率

まず、実際発生額を直接作業時間で割って実際配賦率(直接作業時間1時間当たりの配賦額)を計算します。

・実際発生額¥1,380,000÷直接作業時間(250時間+500時間+400時間)=実際配賦率¥1,200/時間

実際配賦額

次に、実際配賦率に各製造指図書の直接作業時間を掛けて実際配賦額を計算します。

#100:¥1,200/時間×250時間=¥300,000

#200:¥1,200/時間×500時間=¥600,000

#300:¥1,200/時間×400時間=¥480,000

解答

#100#200#300
直接材料費1,800,0003,600,0003,300,000
直接労務費250,000500,000400,000
製造間接費280,000560,000448,000
合計2,330,0004,660,0004,148,000

解説

直接材料費と直接労務費は【問1】の実際配賦の場合と同じです。

製造間接費

予定配賦率は、製造間接費予算額を基準操業度(本問では直接作業時間)で割って計算します。

予定配賦率

製造間接費予算額¥16,800,000÷年間基準操業度15,000直接作業時間=予定配賦率¥1,120/時間

予定配賦額

予定配賦額は、予定配賦率に実際の直接作業時間を掛けて計算します。

#100:予定配賦率¥1,120/時間×250時間=¥280,000

#200:予定配賦率¥1,120/時間×500時間=¥560,000

#300:予定配賦率¥1,120/時間×400時間=¥448,000

解答

・製造間接費配賦差異:¥92,000(不利差異)

・予算差異:¥42,000(不利差異)

・操業度差異:¥50,000(不利差異)

解説

シュレッター図

この下で説明している計算式は参考程度に考え、まずはシュレッター図の書き方をマスターし、図から各金額を導けるようになってください。結果的に計算もできるようになります。

注意

固定費予算額および基準操業度は(12か月で割って)月間の数値を使うということに注意してください。

製造間接費配賦差異

【問3】で求めた予定配賦額と実際発生額との差額が製造間接費配賦差異の金額となります。

・予定配賦額(¥280,000+¥560,000+¥448,000)ー実際発生額¥1,380,000=△¥92,000(不利差異)

MEMO

予定配賦額は「予定配賦率@¥1,120×1,150直接作業時間」で求めてもOKです。

予算差異

予算差異は、予算許容額と実際発生額との差で計算します。

予算許容額

予算許容額は、実際操業度のもとでの予算額をいいます。具体的には、実際操業度における変動費予算額と固定費予算額(月額)との合計額となります。

【実際操業度における変動費予算額】
変動費率@¥620(※)×実際操業度1,150直接作業時間=¥713,000
(※)変動費予算額(製造間接費予算額¥16,800,000ー固定費予算額¥7,500,000)÷基準操業度15,000時間

【予算許容額】
¥713,000+¥625,000(※)=¥1,338,000
(※)固定費予算額¥7,500,000÷12か月

予算差異

予算許容額¥1,338,000ー実際発生額¥1,380,000=△¥42,000(不利差異)

MEMO

実際発生額が予算許容額をオーバーしてしまったので不利差異です。

操業度差異

操業度差異は、実際操業度と基準操業度(月間)との差に固定費率を掛けて計算します。

固定費率¥500(※)×(実際操業度1,150時間-基準操業度1,250時間)=△¥50,000(不利差異)

(※)固定費率:固定費予算額¥7,500,000÷基準操業度15,000時間

MEMO

実際操業度が基準操業度を下回ってしまったので不利差異です。

操業度差異は予定配賦額と予算許容額の差額としても計算できます。