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第3章-5:公式法変動予算による差異分析の問題の解き方

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シュラッター=シュラッターの図

まずはじめに言っておきますが、このページでは計算式がいくつも出てきます。しかし、これらの式はなるべく丸暗記しようとしないでください。丸暗記しようとすると必ず間違えたり忘れたりします。

公式法変動予算による差異分析の問題は、次のような図(シュラッター=シュラッターの図)を書いて解答していきますので、計算式は参考程度に考えて図の書き方だけマスターすればOKです。

シュラッター図のひな形

差異分析の問題の解き方

例題

当期の製造間接費のデータは以下のとおりである。公式法変動予算によって配賦差異を計算し、それを予算差異と操業度差異に分析しなさい。

当期の実際操業度 2,800時間
当期の実際発生額 ¥1,450,000
予算変動費率 @¥200
固定費予算額 ¥900,000
基準操業度 3,000時間

①資料として与えられている数値を図に記入していきます。

シュラッター図①

②固定費率と予算許容額および予定配賦額を求めます。

シュラッター図②
固定費率 = 固定費予算額 ÷ 基準操業度
     = ¥900,000 ÷ 3,000時間
     = @¥300
予算許容額 = 実際操業度における変動費 + 固定費予算額
      = (変動費率 × 実際操業度) + 固定費予算額
      = (@¥200 × 2,800時間) + ¥900,000
      = ¥1,460,000
予定配賦額 = 予定配賦率(変動費率+固定費率) × 実際操業度
      = (@¥200+@¥300) × 2,800時間
      = ¥1,400,000

③予算差異を求めます。

予算許容額と実際発生額との差額で予算差異を求めます。計算式を暗記するよりも、図のどこが予算差異に該当するのかを確認してください。

シュラッター図③

予算差異 = 予算許容額(実際操業度における予算額)- 製造間接費実際発生額
     = ¥1,460,000 -  ¥1,450,000
     = ¥10,000(有利差異)

予算差異が不利差異なのか有利差異なのかは次のように判断します。

予算許容額<実際発生額 予想よりもコストが多くかかってしまったので不利差異(借方差異)
予算許容額>実際発生額 予想よりもコストが少なくて済んだので有利差異(貸方差異)

④操業度差異を計算します。

シュラッター図④

操業度差異を計算する方法は、次の2通りの方法があります。

ⅰ)実際操業度と基準操業度との差に固定費率を掛けて操業度差異を計算する方法

操業度差異 = 固定費率 × (実際操業度 - 基準操業度)
      = @¥300 × (2,800時間 - 3,000時間)
      = -¥60,000(不利差異)
操業度差異の求め方

【参考】錯角について

上図右下の@¥300は錯角によって導きます。中学生の時に勉強したあれです。

錯角について

ⅱ)予定配賦額と予算許容額との差額で計算する方法

操業度差異 = 予定配賦額 - 予算許容額
      = ¥1,400,000 - ¥1,460,000
      = -¥60,000(不利差異)

※実際発生額と予算許容額と予定配賦額の関係

(実際発生額) ←  → (予算許容額) ←  → (予定配賦額)
【予算差異】 【操業度差異】
L______________」
【配賦差異】

操業度差異が不利差異なのか有利差異なのかは次のように判断してください。予算差異の場合と同じく、丸暗記しようとせず理屈で覚えるようにしてください。

実際操業度<基準操業度 不景気による需要の減少や機械の故障などによって、実際の操業度が予想を下回ったので不利差異(借方差異)
実際操業度>基準操業度 好景気による需要の増加などにより、実際の操業度が予想を上回ったので有利差異(貸方差異)

⑤予定配賦額と実際発生額との差額が配賦差異総額となります。

配賦差異総額は1番最初に求めてもOKです。

配賦差異総額 = 予定配賦額 - 実際発生額
       =¥1,400,000 - ¥1,450,000
       =-¥50,000(不利差異)

シュラッター図⑤

また、予算差異と操業度差異は配賦差異を細分・分析したものなので、当然のことながら次の式が成り立ちます。

配賦差異 = 予算差異 + 操業度差異

例題の答え

以上より、例題の答えは次のとおりです。

配賦差異 ¥50,000(不利差異)
予算差異 ¥10,000(有利差異)
操業度差異 ¥60,000(不利差異)



ポイントチェック!

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1.公式法変動予算とは変動製造間接費の予算と固定製造間接費の予算を別々に設定する方法である。

2.予算差異の計算方法
予算許容額-製造間接費実際発生額

3.操業度差異の計算方法
固定費率×(実際操業度-基準操業度)
予定配賦額-予算許容額

※配賦差異(予算差異と操業度差異)は、慣れてくれば式だけで計算できるようになりますが、最初のうちは図で把握するようにしましょう


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