1. TOP
  2. 2級商業簿記無料講座
  3. 第5章-2:定率法と生産高比例法
2級商業簿記無料講座

第5章-2:定率法と生産高比例法



定率法による減価償却費の計算方法

ボキタロー 減価償却費の計算といえば3級で定額法を習ったけど、2級では別の方法も勉強しないといけないんだね。

はい。定額法を忘れた人はもう一度3級講座で復習しておいてください。2級では定額法に加えて、新たに定率法生産高比例法という減価償却費の計算方法も出題されます。

定率法とは?

定率法とは、固定資産の未償却残高に毎期一定の償却率を掛けて減価償却費を計算する方法です。なお未償却残高とは、取得原価から期首における減価償却累計額を差し引いたものをいいます。いわゆる帳簿価額(簿価)と考えてもらえば結構です。

【定率法による減価償却費の計算式】

減価償却費=未償却残高(取得原価-期首減価償却累計額)×年償却率

※償却率は問題文で与えられるので自分で計算する必要はありません。

ボキタロー あれ?定額法みたいに取得原価から残存価額を控除しなくていいの?

はい。定率法では償却率の算定過程において、あらかじめ残存価額が考慮されているので、定率法による減価償却費の計算では残存価額を取得原価から控除する必要はありません

定率法のイメージ

定率法の特徴

ボキタロー 上の図を見て思ったんだけど、定率法による減価償却費ってだんだん少なくなっていくんだね?

その通りです。減価償却累計額は年々大きくなっていくので、逆に未償却残高(帳簿価額)は年々小さくなっていきます。定率法では未償却残高に毎期一定の償却率を掛けて減価償却費を計算するので、減価償却費もまた年々小さくなっていく(逓減していく)わけです。

定額法と定率法の減価償却費の比較

これは余談ですが、会計には「費用はなるべく早く多めに計上しよう」というルールがあります(これを保守主義の原則といいます)。

このルールに照らして見ると、毎期均等額の減価償却費を計上する定額法よりも、早期に多額の減価償却費を計上する定率法の方が望ましいということができます。

定率法の例題

例題 ×1年4月1日に備品を¥100,000で購入した。償却方法は定率法を採用しており、償却率は年20%である。間接法により記帳すること。なお、会計期間は3月31日を決算日とする1年間である。

問1:×2年3月31日の仕訳を示しなさい。
問2:×3年3月31日の仕訳を示しなさい。

問1:×2年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 20,000 備品減価償却累計額 20,000

×1年度期首(×1年4月1日)における備品減価償却累計額の金額はゼロ(未償却残高=取得原価)なので、減価償却費は次のような計算になります。

取得原価¥100,000×年償却率20%=¥20,000

なお、これは1年間の減価償却費の金額であるということに注意してください。例題では期首に取得していますが、もしこれを期中に取得した場合は月割で計算しなければなりません。

問2:×3年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 16,000 備品減価償却累計額 16,000

購入から2年目以降の減価償却費の計算では、取得原価から減価償却累計額を控除した未償却残高に年償却率を掛けて計算します。

×2年度期首(×2年4月1日)における備品減価償却累計額の金額は、前期末(×2年3月31日)に計上された¥20,000なので以下の計算になります。

未償却残高(¥100,000-¥20,000)×年償却率20%=¥16,000

定率法のタイムテーブル

200%定率法

200%定率法とは、定額法の償却率を2倍(200%)したものを定率法における償却率として減価償却費を計算するという方法です。

もし試験で200%定率法が出題された場合、償却率を自分で計算しなくてはならないというケースも考えられるので、念のため200%定率法における償却率の計算方法も知っておくと安心だと思います。

例題 次の資料に基づいて備品の減価償却費を計算しなさい。なお、当期は×1年12月31日を決算日とする1年間である。

【資料】
取得日:×1年1月1日
取得原価:¥120,000
耐用年数:8年
残存価額:ゼロ
減価償却方法:200%定率法

まず定額法の償却率を求めます。定額法の償却率は3級講座で説明したように「1÷耐用年数」で計算します。

定額法の償却率:0.125(=1/耐用年数8年)

次に、定額法の償却率(0.125)を2倍したもの(0.25)を定率法の償却率として減価償却費を計算します。例題では当期首に取得しているので、減価償却累計額はゼロ(未償却残高=取得原価)となります。

減価償却費:¥30,000(=取得原価¥120,000×0.25)

もちろん、期中取得の場合は月割で計算してください。


生産高比例法による減価償却費の計算方法

生産高比例法とは?

生産高比例法は固定資産の利用度に比例した減価償却費を計上する方法です。

この方法は、例えば自動車や航空機などのように、固定資産の総利用可能量を合理的に見積もることができ、かつ、減価が主として固定資産の利用に比例して発生するものについて適用されます。

生産高比例法では、取得原価から残存価額を控除したものに、当期の利用量を総利用可能量で割って計算された当該固定資産の利用度を掛けて減価償却費を計算します。

【生産高比例法による減価償却費の計算式】

減価償却費=(取得原価-残存価額)×当期の利用量/総利用可能量
ボキタロー あまり使わなかったら減価償却費は少ないし、たくさん使ったら減価償却費は大きくなるってことだね。

はい、そういうことです。

生産高比例法の例題

例題 ×1年10月1日に車両運搬具を¥500,000で購入した。償却方法は生産高比例法を採用しており、この車両運搬具の見積総走行距離は100,000kmである。残存価額は取得原価の10%、間接法による。なお、会計期間は3月31日を決算日とする1年間である。

問1:×2年3月31日の仕訳を示しなさい(×1年度の走行距離:4,000km)。
問2:×3年3月31日の仕訳を示しなさい(×2年度の走行距離:20,000km)。

問1:×2年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 18,000 車両運搬具減価償却累計額 18,000

(¥500,000×0.9) × 4,000km/100,000km ¥18,000
(取得原価-残存価額) ×1年度の利用度(0.04)
ボキタロー あれ?期中取得なのに月割計算しないの?

生産高比例法では、期首(または取得日)から期末(または売却日)までの固定資産の利用度に応じて減価償却費を計算するので、期中取得や期中売却の場合でも月割計算は行いません。

問2:×3年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 90,000 車両運搬具減価償却累計額 90,000

(¥500,000×0.9) × 20,000km/100,000km ¥90,000
(取得原価-残存価額) ×2年度の利用度(0.2)



・スポンサーリンク

・関連記事

< 前のページへ 目 次 次のページへ >

メインコンテンツ

犬でもわかる!無料簿記講座のトップページ
中二でもわかる!簿記超入門
日商簿記3級無料講座
日商簿記3級無料問題集
2級商業簿記無料講座
2級工業簿記無料講座
2級商業簿記無料問題集
無料簿記ゲーム

情報コンテンツ

INDEX

 第0章:本章に入る前に
 第1章:銀行勘定調整表
 第2章:商品売買
 第3章:手形その他債権債務
 第4章:有価証券
 第5章:固定資産
 第6章:引当金
 第7章:リース取引
※作成中
 第8章:株式の発行、合併、剰余金
 第9章:税金および決算等
 第10章:本支店会計
※作成中
 第11章:外貨換算会計
※作成中
 第12章:税効果会計
※作成中
 第13章:連結会計
※作成中
【連絡先】
te_njm-boki-yahoo.co.jp
※スパムメール防止のため、
「-boki-」の部分を「@」に変換してください。
PAGE TOP ▲