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第5章-5:無形固定資産および長期前払費用

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無形固定資産の処理方法

無形固定資産とは?

無形固定資産は建物や備品のような有形固定資産と違って具体的な形はありませんが、長期間に渡って収益の獲得に貢献することになるので、固定資産として貸借対照表に計上します。

無形固定資産は主に権利を表すもので以下のようなものがありますが、無形固定資産については償却費の計上の仕訳ができれば十分なので、特にその内容まで覚える必要はありません。

法律上の権利として認められたもの 事実関係に基づくもの
特許権、商標権、鉱業権、借地権(※1)など のれん(※2)

※1 借地権については償却しません。

※2 のれんについての詳しい説明は後述。

無形固定資産の一般的な処理方法

(1)無形固定資産の取得時

無形固定資産を取得したときは、取得に要した支出額をもって取得原価とします。また、登録料などの付随費用は取得原価に含めます。

取得原価 = 購入代価 + 付随費用

借方科目 金額 貸方科目 金額
〇〇権 *** 現金 ***

※現金による支払いを仮定。

(2)決算時

無形固定資産も有形固定資産と同じく、時の経過によってその価値が減少すると考えられるので、決算時において償却を行います。

借方科目 金額 貸方科目 金額
〇〇権償却 *** 〇〇権 ***

※無形固定資産の償却額は、損益計算書上販売費及び一般管理費の区分に表示します。

なお、無形固定資産の償却は次のように行います。

残存価額 ゼロ
償却方法 定額法
償却期間 法定有効期間(問題文で与えられるので覚える必要はありません)
記帳方法 直接法のみ

無形固定資産の具体的な処理方法

(1)無形固定資産の取得時

例題 当期首(×1年4月1日)に、独自の技術を開発し特許権を取得した。この取得に要した費用は¥340,000であり、登録料¥60,000とともに現金で支払った。

登録料などの付随費用は無形固定資産の取得原価に含めます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
特許権 400,000 現金 400,000

(2)決算時

例題 ×1年3月31日に決算をむかえたので、特許権の償却(償却期間:8年、月割計算)を行う。

無形固定資産には残存価額はありません(残存価額はゼロ)。また、無形固定資産の記帳方法は直接法のみとなりますので、直接無形固定資産の取得原価を減額します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
特許権償却 50,000 特許権 50,000

特許権償却 = ¥400,000 × 12か月/96か月 = ¥50,000


長期前払費用

固定資産のうち、有形固定資産でも無形固定資産でもないものは貸借対照表上、投資その他の資産という分類で表示します。

投資その他の資産には、「投資有価証券」、「長期貸付金」、「長期前払費用」などがありますが、ここでは長期前払費用について学習していきます。

長期と短期の意味

会計上、短期とは1年以内のことを意味し流動項目となります。一方、長期とは1年超のことを意味し固定項目となります。

ただし、この1年以内か1年超かということは決算日の翌日から起算するということに注意が必要です。

貸付金を例にとって説明すると、決算日の翌日から起算して返済期日が1年を超えるものは「長期貸付金」として固定資産の区分に表示し、返済期日が1年以内に到来するものは「短期貸付金」として流動資産の区分に表示します。

また、この短期か長期かという判断は決算日ごとに行います。

例えば、「長期貸付金」として表示しているものでも、決算日の翌日から1年以内に返済期日が到来するようになったものについては、「長期貸付金」から「短期貸付金」へ振り替える処理を行います。

長期前払費用の処理方法

例題 当期首(×1年4月1日)に、向こう5年分の保険料¥50,000(=¥10,000×5年)を現金で支払った。

ⅰ.保険料支払い時

借方科目 金額 貸方科目 金額
保険料 50,000 現金 50,000

ⅱ.決算時

例題 決算(×2年3月31日)にあたり、この保険料について繰延処理を行う。

3級で学習したように前払いした費用は翌期以降に繰り延べなければなりませんが、このうち決算日の翌日から1年を超えるものは、長期前払費用として固定資産(投資その他の資産)に表示します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払費用
長期前払費用
10,000
30,000
保険料 40,000

長期前払費用のタイムテーブル

帰属する期間 1年以内 or 1年超 勘定科目 表示区分
当期に属するもの 保険料 当期の費用
(販売費及び一般管理費)
翌期以降に属するもの 決算日の翌日から1年以内に費用化されるもの 前払費用 流動資産
決算日の翌日から1年を超えて費用化されるもの 長期前払費用 固定資産
(投資その他の資産)

ただし、このような区別をするのは前払費用のみであり、その他の経過勘定項目(未払費用、未収収益、前受収益)については、短期か長期かの判断は行わないということに注意してください。




ポイントチェック!

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1.無形固定資産の償却は次のように行う。
・残存価額→ゼロ
・償却方法→定額法
・償却期間→問題文の指示に従う
・記帳方法→直接法

2.長期前払費用の処理方法
決算日の翌日から1年以内に費用化されるもの
→前払費用(流動資産)で処理
決算日の翌日から1年を超えて費用化されるもの
長期前払費用(固定資産)で処理
※経過勘定項目のうち、短期と長期の区別を行うのは前払費用のみである。


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