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投資消去差額が生じるケース~のれんの処理~【支配獲得日の連結2】

重要度★★★★☆ 2級商業簿記無料講座第10章-4のアイキャッチ画像

今回は、親会社の投資とそれに対応する子会社の資本の金額との間に差異が生じる場合の処理方法について学習します。合併の時に学習した「のれん」が再登場します。

1.投資>資本のケース

投資消去差額とは?

前回は親会社の投資とそれに対応する子会社の資本の金額が一致しているケースを学習しました。しかし、この両者が常に一致するとは限りません。親会社が子会社株式を子会社の純資産よりも高い価額(または低い価額)で取得することもあるからです。

このとき、親会社の投資とそれに対応する子会社の資本の金額の差額のことを投資消去差額といいます。

投資>資本のケースの基本問題

例題1

P社は×1年3月31日にS社の発行済株式の60%を¥7,000で取得し、支配した。連結修正仕訳を示すとともに、連結貸借対照表を作成しなさい。

【資料】×1年3月31日におけるP社とS社の貸借対照表(単位:円)

個別貸借対照表

親会社の投資がそれに対応する子会社の資本の金額を上回る場合(投資>資本)、その差額をのれんとして処理します。

のれんについては、すでに合併のところで詳しく説明しているので、ここでの詳しい説明は省略します。

忘れた人はこちらで復習してください。


連結修正仕訳

のれんの計算

のれんは親会社の投資とこれに対応する子会社の資本との差額で計算しますが、仕訳上の貸借差額で求めてもOKです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
資本金 8,000 S社株式 7,000
利益剰余金 2,000 非支配株主持分 4,000
のれん 1,000

連結貸借対照表

連結貸借対照表

のれんは連結貸借対照表の無形固定資産に表示し、20年以内に償却します。この償却額はのれん償却として連結損益計算書の販売費及び一般管理費に表示します。

2.投資<資本のケース

次は先ほどとは逆に、親会社の投資がそれに対応する子会社の資本の金額を下回る場合(投資<資本)についてみていきます。

例題2

P社は×1年3月31日にS社の発行済株式の60%を¥5,000で取得し、支配した。連結修正仕訳を示しなさい。

【資料】×1年3月31日におけるP社とS社の貸借対照表(単位:円)

個別貸借対照表

連結修正仕訳

負ののれん発生益

親会社の投資がそれに対応する子会社の資本の金額を下回る場合(投資<資本)、その差額を負ののれん発生益として処理します。負ののれん発生益は連結損益計算書の特別利益に表示します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
資本金 8,000 S社株式 5,000
利益剰余金 2,000 非支配株主持分 4,000
負ののれん発生益 1,000

3.まとめ

まとめ
  • 親会社の投資とそれに対応する子会社の資本の金額の差額のことを投資消去差額という。
  • 投資消去差額が借方に生じる場合(投資>資本)は、その差額をのれん(無形固定資産)として処理する。
  • 投資消去差額が貸方に生じる場合(投資<資本)は、その差額を負ののれん発生益(特別利益)として処理する。
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