システムの経済性の評価において、TCO の概念が重要視されるようになった理由として、最も適切なものはどれか。
- ア. システムの総コストにおいて、運用費に比べて初期費用の割合が増大した。
- イ. システムの総コストにおいて、初期費用に比べて運用費の割合が増大した。
- ウ. システムの総コストにおいて、初期費用に占めるソフトウェア費用の割合が増大した。
- エ. システムの総コストにおいて、初期費用に占めるハードウェア費用の割合が増大した。
【答え】イ
【解説】
TCO(Total Cost of Ownership:総保有コスト)とは、システムの購入から廃棄・更新に至るまでにかかるすべてのコストを評価する考え方です。これには次のような要素が含まれます。
- 初期導入コスト(イニシャルコスト):ハードウェア・ソフトウェア・構築費など
- 運用コスト(ランニングコスト):電気代・保守・管理・人件費・教育費など
従来は初期導入コストがシステムコストの中心でしたが、近年は、ハードウェア・ソフトウェアの低価格化やサブスクリプション型クラウドサービスの普及などによって初期導入コストが低下したのに対して、長期運用前提のインフラ構成(24時間稼働など)、セキュリティ・バックアップ・人件費などの継続的なコストの増加などの理由で運用コストが増大しています。
このような理由により、初期費用だけではシステムの経済性を正しく評価するのが難しくなったため、TCOという概念が重視されるようになりました。
各選択肢の解説
ア. システムの総コストにおいて、運用費に比べて初期費用の割合が増大した。
→逆。初期費用の割合は減少傾向で、運用費の比重が増えている。
イ. システムの総コストにおいて、初期費用に比べて運用費の割合が増大した。
→ ⭕ TCOの概念が重要視されるようになった理由として、最も適切です。
ウ. システムの総コストにおいて、初期費用に占めるソフトウェア費用の割合が増大した。
→OSSやクラウドコンピューティングなどによってソフトウェア費用の割合は低下しており、TCO重視の理由には当たらない。
エ. システムの総コストにおいて、初期費用に占めるハードウェア費用の割合が増大した。
→ハードウェア費用はむしろ低価格化しており、TCO重視の理由には当たらない。
以上より、正解はイ.となります。
