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日商簿記3級無料講座

第7章-3:商品有高帳の記入方法(先入先出法・移動平均法)

帳簿の記入問題の中で最も出題頻度の高いものが商品有高帳です。商品有高帳の記入方法には、先入先出法および移動平均法の2つの方法がありますが、どちらも出題頻度が高いので必ずマスターしてください。

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商品有高帳とは

商品有高帳の意味と記入上の注意点

商品有高帳とは、商品の受入れ、払出し及び残高を詳細に記録するための帳簿です。商品有高帳を見ることで、常にその時点の在庫の状況が明らかとなるため、商品の在庫管理を行うことができます。

なお、商品有高帳の記入に際しては全て原価で記入するということに注意してください。したがって、売上値引に関しては商品有高帳に記入しないということになります。なぜなら、売上値引は利益のマイナスであって原価は動かないからです。

2つの払出単価の計算方法

商品有高帳に記入するに際して、まずは商品を販売した時の払出単価を計算しなくてはなりません。

face01 久しぶり!ちょっと自分探しの旅に出てました。
ところで、払出単価って仕入れた時の単価を使えばいいんじゃないの?

同じ商品でも仕入れた時点によって仕入単価が異なることがあります。したがって、どの単価を払出単価とするかが問題になってくるのです。

この払出単価の計算にはいくつかありますが、日商簿記3級では先入先出法(さきいれさきだしほう)と移動平均法(いどうへいきんほう)が出題される可能性があります。


先入先出法による記入方法

先入先出法とは、古い商品(先に仕入れた商品)から順番に払い出していく(販売していく)と仮定して単価を計算する方法です。

face01 古いものから順番に?それが普通なんじゃないの?
スーパーの牛乳だって古いものが前で新しいものが奥にあるし。ぼくは奥のから取るけど。

はい。普通は古いものから順番に販売していくと考えられるので、先入先出法は実際のモノの流れと単価の流れが合致した方法であるといえます。

先入先出法のイメージ
例題 【5月のX商品に関する取引】
・5月 1日 前月繰越(10個 @¥100)。
・5月10日 商品10個を@¥110で仕入れた。
・5月15日 商品12個を@¥120で販売した。

この取引例を先入先出法で商品有高帳に記入すると次のようになります。

先入先出法による商品有高帳の記入方法

※異なる単価の商品が2つ以上の場合、”{”でくくります。

受入高欄 前月繰越及び仕入れた商品の原価を記入します。
払出高欄 次月繰越及び販売した商品の原価を記入します。本来であれば次月繰越は朱記ですが、試験では赤ペンが使えないので黒で記入します(ただし、指示がある場合は指示に従ってください)。
残高欄 その時点の商品残高を記入します。

最後に、摘要欄に「次月繰越」と記入して残高欄の金額等を払出高欄にそのまま記入します。これによって、受入高欄の合計額と払出高欄の合計額が一致します。

また、摘要欄に「前月繰越」と記入し、次月繰越の金額等を受入高欄および残高欄にそのまま記入して締め切ります。


ここで、5月15日の取引に注目してください。商品を販売したとき、先に古い単価(前月繰越の@¥100)の商品から払い出し、その次に新しい単価の商品(5月10日仕入分の@¥110)を払い出しています。

このように先入先出法では古いものから順に払い出していくので、月末(期末)に残っている商品は新しい単価ものから順に残っているということになります。


移動平均法による記入方法

移動平均法とは、単価の異なる商品を仕入れた時点で平均単価を計算し、それを払出単価とする方法です。

移動平均法のイメージ
例題 【5月のX商品に関する取引】
・5月 1日 前月繰越(10個 @¥100)。
・5月10日 商品10個を@¥110で仕入れた。
・5月15日 商品12個を@¥120で販売した。

この取引例を移動平均法で商品有高帳に記入すると次のようになります。

移動平均法による商品有高帳の記入方法

以下の式より、5月10日仕入時点の平均単価は@¥105円となります。

平均単価の計算方法

日商簿記3級で出題される帳簿に関する問題は、帳簿に直接記入させるというよりも帳簿の金額などから仕訳などを導くというパターンや、ある取引がどの補助簿に記入されるのか(あるいは記入されないのか)ということを問う形での出題が多いです。

ただし、商品有高帳については実際に記入させる問題も定期的に出題されているので、記入方法も合わせてしっかりとマスターする必要があります。

特に、商品有高帳の締め切り方(次月繰越や前月繰越の記入方法)については、穴になりやすいところなので注意してください。




ポイントチェック!

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1.先入先出法とは、先に仕入れた商品から順番に払い出していくと仮定して単価を計算する方法である。

2.移動平均法とは、単価の異なる商品を仕入れた時点で平均単価を計算し、それを払出単価とする方法である。

3.商品有高帳の記入に際しては全て原価で記入する
→したがって、利益のマイナスである売上値引は商品有高帳には記入されない


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