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第4章-5:固定資産の売却時の処理

例えば、購入してまだ間もない新品同様の固定資産と10年間使用してきた固定資産とでは当然価値が異なりますよね。ですから、固定資産を売却する場合は、購入時の金額ではなくて売却時点の価値で評価すべきだということになるわけです。

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売却時の減価償却費計算

face01 前回は途中で寝ちゃったから、今回はしっかり勉強するぞ!

はい。早速ですが例題です。

例題 ×2年6月30日に建物(取得原価¥120,000、減価償却累計額¥20,000)を¥110,000で売却し、代金は現金で受け取った。建物は残存価額を取得原価の10%、耐用年数20年とする定額法で償却している。なお、当期は×2年12月31日で終了する1年間である。

face01 ¥120,000の建物を¥110,000で売却したんだから損したね。

果たしてそうでしょうか。売却代金と比べるべきものは、取得原価ではなく帳簿価額(簿価)です。

face01 帳簿価額ってなに?前回寝てたからわかんない。。。

帳簿価額とはその名のとおり帳簿上の金額のことです。取得原価は購入時点の(新品の)金額ですが、帳簿価額はその固定資産の現在の実質価額を表すもので「取得原価-減価償却累計額-売却日までの減価償却費」で計算されます。

売却したときは、取得原価ではなく売却時点の実質価額(帳簿価額)で評価すべきです。


もう1つの売却時の注意点としては、売却日が期中の場合、期首から売却日までの間の減価償却費を計上しなければならないということです。

face01 なんで?

減価償却とは、固定資産の使用に伴って発生する価値の減少を費用化する手続きですが、取得してから前期末までの価値の減少分、すなわち減価償却費の総額は(間接法の場合)減価償却累計額として計上されています。

しかし、当期の期首から売却日までの減価償却費は売却時点においてはまだ計上されていません。なぜなら、減価償却費を計上するのは決算時だからです。

当期の期首から売却日までの間もその固定資産を使用しているわけですから、その価値の減少を表す減価償却費を売却時に計上することが必要となるのです。

したがって、まずは期首(×2年1月1日)から売却日(×2年6月30日)までの6か月間の減価償却費を計算します。月割計算ということに注意してください。

減価償却費 = ¥120,000 × 0.9 × 6か月/240か月 = ¥2,700

固定資産の売却タイムテーブル

そして、売却時点の帳簿価額と売却額を比較して、その差額を「固定資産売却損」(借方)または「固定資産売却益」(貸方)で処理します。

帳簿価額 > 売却価額 ⇒ 固定資産売却損
帳簿価額 < 売却価額 ⇒ 固定資産売却益


固定資産の売却の仕訳方法


例題 ×2年6月30日に建物(取得原価¥120,000、減価償却累計額¥20,000)を¥110,000で売却し、代金は現金で受け取った。建物は残存価額を取得原価の10%、耐用年数20年とする定額法で償却している。なお、当期は×2年12月31日で終了する1年間である。

間接法を採用している場合

間接法を採用している場合の仕訳は以下のようになります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金
建物減価償却累計額
減価償却費
110,000
20,000
2,700
建物
固定資産売却益
120,000
12,700

【上の仕訳の説明】

借方の項目 現金 売却価額
建物減価償却累計額 取得日から前期末までの建物減価償却累計額
減価償却費 期首から売却日までの減価償却費
貸方の項目 建物 取得原価
固定資産売却益 貸借の差額で求めても良い

間接法の場合、前期末時点までの減価償却累計額を取り崩す(減額する)ということに注意してください。 建物減価償却累計額は「建物」の取得原価を控除するための勘定科目です。ですから、「建物」が減少するとそれに伴って建物減価償却累計額も一緒に減少します。

したがって、建物の帳簿価額は¥97,300(=取得原価¥120,000-建物減価償却累計額¥20,000-減価償却費¥2,700)となりますが、帳簿価額の金額は間接法を採用している場合でも直接法を採用している場合でも同じです。

固定資産売却の仕訳の説明

直接法を採用している場合

直接法を採用している場合の仕訳は以下のようになります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金
減価償却費
110,000
2,700
建物
固定資産売却益
100,000
12,700

【上の仕訳の説明】

借方の項目 現金 売却価額
減価償却費 期首から売却日までの減価償却費
貸方の項目 建物 期首の帳簿価額
固定資産売却益 貸借の差額で求めても良い

直接法の場合、貸方の「建物」の金額は期首時点の簿価を表します。つまり、取得原価¥120,000から前期末までの減価償却累計額¥20,000を控除した金額となります。


face04 Zzz。。。。。。



ポイントチェック!

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1.固定資産の帳簿価額と売却額との差額の処理
①簿価<売却額のケース→固定資産売却益勘定(収益)で処理。
②簿価>売却額のケース→固定資産売却損勘定(費用)で処理。
※間接法を採用している場合は、減価償却累計額を取り崩すことも忘れずに!

2.固定資産を期中に売却した場合は、期首から売却日までの期間に応じて月割で減価償却費を計上する。


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