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日商簿記3級無料講座

第6章-5:貸倒引当金①(差額補充法による処理)



貸倒引当金とは?

売掛金、受取手形、貸付金などの債権が得意先の倒産などによって回収不能になることを貸倒れといいます。そして、これらの債権があらかじめ次期に貸し倒れることが予測できる場合には、その見積額を当期の費用として計上しなければなりません。

この貸倒見積額は「貸倒引当金」(かしだおれひきあてきん)という勘定で処理します。

face01 なんでそんなことしないといけないの?

簿記のルールでは適正な期間損益計算という観点から収益とそれに起因する費用は同じ会計期間に計上し、両者を対応させなければならないことになっています。

例えば当期に商品を掛けで販売し、この売掛金の一部が次期に貸し倒れることがわかっている場合、この売掛金は当期の収益(売上)に起因するものなので、貸し倒れによる損失も当期に見越計上しなければならないのです。

face01 ???さっぱり、わからないんですけど。。。

はい。理論的な話をすると少し難しくなるので、あえて理解する必要はありません。試験上は、貸倒引当金を設定する場合の処理と実際に債権が貸し倒れた時の処理さえできれば大丈夫です。


貸倒引当金の仕訳と表示方法

貸倒引当金の仕訳

貸倒引当金を設定するための仕訳を基本的な形で表すと次のようになります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金繰入 *** 貸倒引当金 ***

借方の貸倒引当金繰入(かしだおれひきあてきんくりいれ)勘定は費用(損益計算書の項目)なので、増加(発生)すれば借方に記入します。

貸倒引当金繰入勘定

貸倒引当金の表示方法

貸倒引当金は売掛金や受取手形などの債権(資産)のマイナスを表す勘定科目なので貸方の項目です。したがって、増加したときは貸方に、減少したときは借方に記入します。

貸倒引当金は貸方の項目なので、試算表や精算表などでは一般的に貸方に表示します。ただし、貸借対照表に表示する場合は売掛金や受取手形などから間接的に控除する形で借方に表示します。

【貸倒引当金の貸借対照表における表示方法】

貸倒引当金の貸借対照表における表示方法

face01 固定資産のところで勉強した減価償却累計額と似てるね。

はい。貸倒引当金も減価償却累計額と同様に、ある資産の実質的な価値を表すために特定の資産から間接的に金額を控除するための勘定なので評価勘定ということになります。

この売掛金は実際にはまだ貸し倒れたわけではありませんので、直接減額せずに「貸倒引当金」という評価勘定を使って間接的に減額するわけです。


差額補充法による貸倒引当金の設定

それでは、練習として以下の仕訳をしてください。

例題 ×5年度末、決算となり売掛金残高¥10,000に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の残高は¥100であり、差額補充法によって処理する。
face01 はい、できました。
(借)貸倒引当金繰入 300/(貸)貸倒引当金 300

金額が違います。答えは次のようになります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金繰入 200 貸倒引当金 200
face01 なんで?¥10,000の3%だから¥300じゃないの?

貸倒引当金の残高が¥100あることに注意してください。

差額補充法とは、貸倒引当金の設定金額と残高との差額を貸倒引当金繰入勘定を使って繰り入れる方法のことをいいます。

つまり、貸倒引当金の設定金額は¥300(=¥10,000×3%)ですが、残高が¥100あるので、両者の差額の¥200だけを繰り入れるのです。

貸倒引当金のイメージ

この結果、決算整理後における貸倒引当金の金額は設定金額の¥300となります。

【決算整理前残高試算表と決算整理後残高試算表の関係】

決算整理前残高試算表と決算整理後残高試算表


貸倒引当金戻入(参考)

これまでのケースとは逆に「貸倒引当金の要設定額<貸倒引当金の残高」となる場合では、超過分を貸倒引当金から減額し、貸倒引当金戻入(かしだおれひきあてきんもどしいれ)を計上します。なお、貸倒引当金戻入勘定は収益なので、貸方に記入します。

例題 ×5年度末、決算となり売掛金残高¥10,000に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の残高は¥400であり、差額補充法によって処理する。

貸倒引当金の要設定額は¥300(=¥10,000×3%)で、貸倒引当金の残高は¥400なので、差額の¥100を戻し入れます(貸倒引当金を減額します)。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金 100 貸倒引当金戻入 100

ただし、試験ではこのパターンの問題はほとんど出題されていませんので、重要性は低いと思われます。したがって、参考程度で構いません。




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INDEX

 第1章:現金および預金
 第2章:商品売買
 第3章:手形取引
 第4章:有価証券および固定資産
 第5章:その他債権債務等
 第6章:決算手続き
 第7章:帳簿および財務諸表
 第8章:伝票式会計
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